【五分粥軟菜】かすかに見える白米の原型
「五分粥軟菜」メニューの一例はこちら。
【メニューA】481Cal
1.ごはん
2.味噌汁
3.卵焼きの肉あんかけ
4.いんげんの炒め
5.うめジャム(但し甘くないです)
6.バナナジュース
【メニューB】691Cal
1.ごはん
2.澄まし汁
3.鶏肉の煮物
4.豆腐とカニのうま煮
5.オクラのおろし和え
6.プリン
食事摂取が、五分がゆ位になりますと、それまでは、入念に押してくださっていたお腹の触診も時間と圧力において、心なしか医師団の診察も和みムードです。
というのも私は6人部屋にいるのですが、その深刻度は比較になりません。外科の病棟におりますと、がんや結石の摘出、もっと生命に関わる難病と多岐に渡ります。
病気に差はないとは思いますが、あまり長く入院していても、いいこともないので退院後のやんちゃ飯でも想像しながら、早期に退院するのがベストです。
【三分粥軟菜】おかずとの対面に歓喜
食事支給開始の目安と粥の柔らかさの進行は、「血液検査反応」の結果と「排便状況」の申告のバランスと思われます。
今回入院から3日目で血液検査を実施して、数値約10,000に達した白血球も2,000くらいに落ち着き順調に重湯がスタート。
しかしながら、朝:約10回、昼:10回と重湯しか口から摂取していないというのに下痢の頻度が3日間ほど続いていたので、「重湯」⇒「三分」まで足踏み状態が続きました。
アマゾンプライムで「孤独のグルメ」を見ながら、重湯~の日々はとても辛かったので、主治医から「三分粥軟菜」の許可が出た時は、思わずふとんの中でこぶしを握り締めてガッツポーズが出てしまいました。
その「三分粥軟菜」メニューの一例がこちら。
【メニューA】642Cal
1.五目うどん
2.中華風冷奴
3.カステラ
4.フルーツ
【メニューB】654Cal
1.ごはん
2.あじの塩焼き、大根おろし付き
3.ごぼうサラダ
4.しそ和え
5.味噌汁
6.フルーツ
7.レモン
間違い探しではないのですが、そうです。
「三分粥軟菜」は、かなり独自に「編集」されていたのです。
「入院患者に文句ぶー垂れる権利などない!さっさと回復しろ!」と云われればそれまでなのですが、メニュー表と比較したときはちょっぴり凹みました。。。。
※クイズの回答
【メニューA】:カステラがない。
【メニューB】:フルーツ、レモンがない。
【重湯】五臓六腑に染みわたります
入院から数えて明日でちょうど1週間となります。
最初の3日間が絶食、そして3日間重湯生活を続けて、ようやく本日のお昼から食事が摂れるようになりました。
本日は食事についてもうちょっと詳しくご説明いたします。
以前ご案内したパターン、「重湯」⇒「3分がゆ」⇒「5分がゆ」⇒「全がゆ」を思い出していただければ幸いです。一日置きで次のステップに進むのが通例のようです。
【重湯】
重湯の主成分は水分と糊状のデンプンであり、消化がとても良く水分と糖分を効率良く補給できるという点で病人や乳児の流動食として理に適った食品。
通常は、多量の水分を加えてよく煮た薄い粥の上澄み液のことをいいます。
白米にその10倍前後の水を加えて長時間煮た粥をガーゼなどの薄布で漉して飯粒を除き、塩を加えて薄い塩味をつけて味を調える。
絶食ダイエット後の回復食として重用する方もいらっしゃるみたいです。
COOKPADあたりでは、梅干しとのコンビを薦めてました。
【目的】
しばらく休眠していた胃袋に、一度に大量の食べ物が流し込まれると、消化器官が大きなショックを受けてしまいます。
そこで消化器官への刺激は極力避けなくてはいけないということで、ひさしぶりに口にする食事は、お腹に優しいメニューが必須。
少量から始まり、普段の量へ徐々に戻していく流れになります。
このブログにあたり、いろいろネットで調べてみたところ、回復食を間違った方法で行ってしまうと、リバウンドの原因や内臓などの健康を害する原因になってしまいます~などの警告も見受けられました。
しかしながら適正な病院にいるかぎり、大腸憩室炎で入院している人達は気にしなくてもいいと思われます。
【メニュー】
数日ぶりに重湯でいただく食事は五臓六腑に染みわたります。
とはいえ3日間朝昼晩続く環境は辛いものがあり、改めて健康の有難さを感じずにはいられません。
1.重湯(150ml)
2.スープ(味噌汁・コンソメ・野菜)
3.ホットミルク
4.ジュース(オレンジ・アップル・マンゴー)
【飢餓便】強烈な臭い、ハンパないって
以前の入院時から気になっている(とはいっても、さすがに医師や看護師に聞いても仕方のないマター)ことの一つに、点滴をして数日絶食しても、しっかり排便はあるの何故なのか、しかも強烈に臭い~。
3度目の絶食および入院となると、やるもことないっていうのもあるのですが、こんなしょうもないことにも「分析する」余裕が生まれます。
実は過去の退院後、よく聞かれた質問が1週間も何も飲み食いしないでよくお腹空かないね、パニックにならないね~などでした。
【プチ絶食】
中国人の友人から、2・3日間のプチ絶食は漢方の世界でも
存在もすると聞いたことありますし、ヨガでも普通に行われているもようです。
【期待するほど、体に大きな変化は感じません】
「体内に食料を入れないということ」~私にとっては、あまり体の変化を感じませんでした。(ゴメンナサイ)
別にフラフラ意識が朦朧とするわけでもないですし、力が入らないとか、集中力が目に見えて落ちるなんて現象はありませんでした。
「想像以上に体の変化を感じました。」
「肌はしっとりとてもキメ細やかになりました。」
「食べないことで消化のためのエネルギーが必要ない分、とても頭が冴えます。」
「体は軽くなり、爽快感でみちあふれます。」
こんなコメントを期待してくれた方にはゴメンナサイです。
【飢餓便】
何も食べないのに、便の量がハンパではありません。しかもそれが強烈に臭いのです。
そこで、いろいろググってみると、「飢餓便」というキーワードに到着しました。
ネットで調べたことと自分の感覚なので、大して気にしないでサラッと読んでいただきたいです。
【腸壁の粘膜細胞からの臭い】
絶食をしても、体は生活上行動するため最低限のカロリーは必要、いっぽうで
絶食をするとカロリ-の基となる糖質や脂肪が血液中に不足します。
そこで緊急避難的に、体を構成している筋肉などのタンパク質などから緊急的に転用してカロリー源として使用します。
タンパク質は、元々生活の営みに必要な酵素やホルモンなどに使われるのですが、飲食でタンパク質を摂取していない以上、筋肉などからタンパク質を転用すると、体内で完全に消化・吸収されずに残りカスが老廃物として腸内に排出されます。
その際に腸壁から剥離された上層粘膜などと一緒になった物がいわゆる『飢餓便』と云われるものだそうです.
【強烈な臭い、ハンパないって】
腸壁の粘膜細胞は週イチくらいの頻度で剥がれ落ちては新しい細胞に置き換えられているそうです。
点滴と絶食で、腸内を通過する食物がないわけなので、この剥がれ落ちた細胞が強い悪臭の原因のひとつなのでは~こんなことを感じながら、起きてから10回目のトイレに行きます。
【3度目の入院】大腸憩室炎は再発する
現在、病院の中からこのブログを書いております。
7月17日深夜になってから、腹部の激痛がいよいよ耐えられなくなり、夜が明けて痛みが落ち着いて、行きつけの病院に診察に行くことにしました。
血液検査とCT検査を済ませ、主治医と一緒にモニターを覗き込みました。
専門的な知識はないのですが、もう既にCTのモニターは何度か見ているので、映っている大腸全体、S字結腸、膀胱などに炎症出血が広がっているのは、何となく理解できました。
炎症を抑えるには、数日の絶食と点滴が最も有効~ということで入院となりました。半年のあいだで、3回目の入院。
私の大腸には、不幸にも複数の憩室が存在していることが、長らくブログの更新をしておりませんでしたが、その間に判明しました。
その際の状況は、また改めてお知らせすることといたします。
本日お伝えしたいのは
1.憩室は人によって複数発生する。
2.大腸憩室炎は再発する。
【病院の食事】絶食後に待っているお楽しみ
今回は辛い絶食後に待っているお楽しみに院内食についてご紹介いたします。
病状がそれほど深刻となる前でしたら、通常大腸憩室炎を患う人の大半は、「手術なし」+「絶食数日」が王道と考えてよいと思います。
中国人の漢方では、身体のメンテナンスのために年に一度5日間絶食を施す~なんてあるようです。しかし、普通の生活をしていて、健康のために数日食事を抜く~こんなストイックな人は珍しいと思います。
したがって初めて病院で絶食経験をされる人にとっては、いささか点滴による絶食というものが、どんなものなのか予め知っておきたいところです。
点滴と絶食経験者の話と自分自身の経験を総合しますと、不思議と点滴期間中は喉が渇いたり、空腹を感じたりすることは、少なかったです。
それと、あえてできないことに対して、執着もしないし、関心も薄まった~これが正直なところでしょうか。
【病院食のお粥コース】
重湯→3分がゆ→5分がゆ→全がゆ
※このパターンを記憶しておくと、気持ち的にはとても楽になります。
【重湯】
「おもゆ」と読みます。こんな年齢になるまで使ったことのない単語でした。
以下の写真は4種類のコップが並んでますが、「牛乳」「コンソメスープ」「くだものジュース」、そしてほんのりお米のかほりがあるのが「重湯」というものです。
インターネットで調べると、これら「水分のコース料理」総じてを重湯と呼んでいる人もいらっしゃいました。
【3分がゆ】
【5分がゆ】
【全がゆ】
全がゆ~となると、後は主治医の判断で、退院も見えてきます。
「重湯」「3部」「5部」「全がゆ」~1日3食ですから、大体退院まで長くて5日から7日くらいとカウントしておくといいと思います。
そして点滴のチューブが外れれば、退院のGOサインは時間の問題です。
1週間の献立は病棟のところどころで掲載してあります。
3分がゆ・5分がゆまでは、メニューによっては食べやすいように加工した状態で出てきます。
あえて消化しやすいように柔らかくつぶしてくれています~といったところでしょうか。よく病院食を不味いといいますが、わたしは幸いにもすべて美味しくいただけました。
入院生活は、さしてやることもないので、ひとり「献立利き味ゲーム」を楽しむのもよしだと思います(回答は献立をみます)。
【重湯の基本メニュー】
4品 重湯、味噌汁orコンソメスープ、ミルク、ジュース
【3分がゆ&5分がゆ】
4品~6品 粥、味噌汁orスープ、前菜×2、主菜、デザート
代表メニューは写真を参考にしてください。
そして全がゆになると、おかずがしっかり原型とおりに登場します。
食事は、完食すると看護師さんから「全」という印を記帳してもらえます。
楽しみの少ない入院生活において、スタンプラリー的な愉しみを覚えます。
←特に景品がでることもありませんが。。。。
点滴から重湯に移った時の印象ですが、重湯が温かいので、しばらくすると、身体にエネルギーがみなぎるような感覚を今でも覚えています。
やはり人間にとっては、口から入れたものは強いんだな~と実感できる時です。
余談ですが、掲載した写真にあるFoodieは、スマホからの食べ物の撮影に最適な無料カメラアプリです。30種類以上のフィルターがあり、「おいしく」、「スパークリング」、「ピクニック」、「スウィート」、「フレッシュ」~などなどおしゃれに撮影ができます。
【退院】 最終回ではありません
この病院は行政からの救急病院の指定もあり、あまり入院で長居させるような患者さんは少ない模様です。
入院期間は、早い人で1日、平均でも7日から10日といったところでしょうか。
わたしの場合は、9日間でした。感覚としたら、長い出張の最終日のようでした。
最後の病院での食事をどうするか~そんな選択がありました。
しかし1食600円という価格のことを考えると、朝食はパスしました。
シャバに出れば、何だって食べられる!!~確かに入院期間は退屈は感じませんでしたが、やはり食事に関してはガッツリがないので寂しさを募らせていました。
09:00ごろに総務のひとがベッドにやってきて、大まかな流れを説明してくれます。ただ、もうすでに同じ病室の患者さんへの説明が何べんも聞こえてきたので、じゅうぶんでした。
受付で支払いを終え、手続きも完了しました。
晴れて自由の身!
正面玄関から出てバス停がありますので、待つこと1分。すぐに最寄り駅に向かうバスがやってきました。
入院中は外出できるわけもなく、決まった病室からの景色はいつも一緒でしたので、バスの車窓からの景色でさえ新鮮でした。
みなさんは、長いあいだ自宅を離れて留守だった場合、まず何を食べたいですか。
わたしの住まいは、ラーメン激戦区でラーメン屋さんがいっぱいあります。まずはビールと餃子、ニラレバ炒め、そして普段は食べたこともないチャーシュー麺でもすすろうかな~と思ってました。
それとも鶏のからあげをひたすら食べる~
いやいや、日本そばのあの濃いつゆが無性に食べたい。そこで、せいろを2枚、てんぷらの盛り合わせがあったら最高、辛口の日本酒とともに…。
しかし病院を出たのが、10:30と中途半端なこともあり、ほとんどのお店が開店前だと気付きました。難しい判断。病院は早く出たい⇔昼にならないと飲食店は開いていない。
結局、外食という選択肢は諦めました。
そこで最寄りのスーパーに立ち寄りました。
(1)ごはんがススムの辛口キムチ
(2)牛ステーキ500g
(3)乾燥めんの十割そば
(4)なっとう
(5)一番搾り
相変わらず野菜は高値でした。
そこで、ごはんがススムの辛口キムチを購入しました。
いろいろ悩んだあげく、自宅で『いきなりステーキ』ごっこをすることにしました。
スープやサラダなどの前菜からエントリーではなく、まさしくステーキから食するという、このいきなりステーキさんのネーミングセンスは素晴らしいと改めて感心しました。
久しぶりにキッチンに立ち、肉が焼ける匂いというのは、何と食欲をそそるのでしょう。
しかし気張って食べ始めたのですが、食がずいぶんと細くなっており、キムチを50gとステーキ250gがせいぜいでした。
ただ朝のビールはなぜあんなにおいしいのでしょうか~、労働者のみなさま。
もう今日は牛になってもいい~そのまま昼寝を楽しみました。
やっぱり自宅はいいですね。13時にベッドに入り、起きたら18時でした。
翌日の夕方、保険の申請があるので再び病院を訪れました。
入り口でお世話になった数名の看護師さんにお会いしました。何だか不思議な感覚です。
高価なものではないのですが、なるべく多くの人たちに食べてもらえるような菓子折を持参しました。
時事ネタでパンダのお菓子をチョイスしました。
http://www.j-retail.jp/lib/pdf/news/1-10-2938/pandafulwinter2017.pdf
入院の手引きには『お心添えは、大変もうしわけありませんが遠慮します』~とありましたが、もらってうれしくない人はいないでしょう。
婦長さんと呼ばれている人がたまたまいてフツーに受け取ってもらえました。
ナースセンターで『パンダ!パンダ!』と聞こえてきたので、一応つかみとしてはOKだったのでしょう。
これですべて終わったような気がしました。
みなさんお世話になりました。
こんな自分勝手な患者でも面倒を見てくれてどうもありがとうございました~こんなおセンチな気持ちで病院を去りました。
しかし、このブログ~これで最終回ではありません。
もうしばらく続きますので、引き続きよろしくお願いいたします。